相続放棄の通知書と証明書|2つの使い分け
公開:2026年11月1日

この記事の要点
Q. 相続放棄の通知書があるのに、証明書も取り直すの?
相続放棄の受理通知書と受理証明書は、名前だけで使い分けず、提出先が求める内容を確かめます。通知書が一律に使えないとは限りません。手元の書類を登記担当者などへ見せ、証明書が必要なら申請資格・部数・必要資料を受理した家庭裁判所へ確認します。個別の登記判断は専門家に確認を。
大石浩之(磐田市/不動産業)です。実家の売却準備では、「相続放棄をしたと聞いている」という家族の理解と、登記のために揃える資料を分けて考えます。私は、証明書を増やす前に、誰が何の目的で必要としているかを確かめたいと考えます。
通知書と証明書は、名前ではなく提出目的で分ける
相続放棄の申述受理通知書と申述受理証明書は、家庭裁判所の案内でも別の書類として扱われています。東京家庭裁判所の交付申請書記入例では、受理証明書を来庁して申請する際、受理通知書を持参するよう案内しています。2026年11月1日に確認しました。
通知書は受理されたことを知らせる書類、証明書は受理の事実について交付を求める書類として整理します。ただし、名前が違うから必ず二つとも必要だ、とは言えません。使う場面によって、提出先が確認したい内容と求める書類が違うためです。
私は、売却に向けた資料整理では、通知書を捨てずに手元へ残すよう勧めます。表題、事件番号、裁判所名、誰の放棄についての書類かを確認します。家族が別々に保管している場合は、まず所在を一覧にし、必要な人だけで共有します。
| 手元の情報 | 次の確認 |
|---|---|
| 申述受理通知書がある | 提出先へ内容を見せ、利用できるか聞く |
| 受理証明書を求められた | 必要な人、部数、原本か写しかを聞く |
| 家族から放棄したと聞いた | 書類の所在と、事実の確認方法を相談する |
通知書が登記で一律に使えないと断定して、全員分の証明書を取り直す案内はしません。反対に、通知書があるから必ず足りるとも言いません。手元の書類の内容と申請する登記を、担当の司法書士等へ照合してもらう範囲です。
相続放棄の効果と空き家の管理については、放棄後にも残ることがある実家の保存義務で別に整理しています。今回は放棄すべきかの判断ではなく、放棄した人がいる家の資料確認に絞ります。
東京家裁の記入例では、1通150円と郵送方法を確認できる
東京家庭裁判所の受理証明書交付申請書記入例は、証明書1通につき収入印紙150円と案内しています。2通なら300円という計算例もあります。これは証明書の手数料であり、相続登記や売却までの費用全体ではありません。
同記入例には、郵送と来庁の申請方法が分けて載っています。郵送では記入した申請書、必要通数分の収入印紙、返信用切手、宛先を記載した返信用封筒を案内しています。氏名や住所が申述時と違う場合の追加資料も示しています。
来庁の場合は、収入印紙、身分証明書、申述受理通知書を持参する説明です。郵送時と持参時で同じ持ち物になると決めないでください。以前の住所から転居している場合には、つながりを確認できる資料についても申請先へ尋ねます。
私は、郵送の案内がある点を良いと考えます。遠方の家族が裁判所へ行く前に、準備するものを確認できるからです。費用も1通あたりで示され、何人分、何通必要かを決めれば、手数料の見通しを持てます。
その上で、150円という数字だけが先に伝わるのは困ります。郵送代、資料を集める時間、本人以外が請求する際の確認は残ります。私は、通数を決める前に提出先へ聞き、取り寄せた後に部数不足となる順序を避けたいと考えます。
記入例のファイル名には「R8.6」とありますが、本文に公表日はありません。一方、本人以外の申請方法を示す別の説明書には、2026年6月16日の日付があります。今回参照する時点を区別し、全国の裁判所で同じ運用と読み替えないようにします。
家族の代わりに請求するときは、申請資格から確認する
東京家庭裁判所は、放棄した本人以外が受理証明書を申請する場合について、別の説明書を公開しています。本人用の記入例だけを見て、家族なら誰でも同じ方法で請求できると考えないことです。申請者と被相続人の関係を示す資料が関わります。
2026年6月16日付の説明書では、1年以内に申述の有無の照会をした場合と、していない場合を分けています。照会済みの場合は、検索結果一覧のコピーなどを案内しています。照会をしていない場合は、利害関係を証明する資料などを求めています。
利害関係の資料として、申請者が相続人の一人なら、被相続人とのつながりを示す戸籍等を例示しています。債権者なら契約書等という例もあります。誰が申請するかによって資料が違うので、家族の誰でもよいと役割を割り振らないでください。
同説明書は、裁判官の許可が必要なため、本人以外の申請では即日交付しないとも案内しています。この点は、売却の予定を考える家族に伝えたい事実です。ただし、東京家裁の案内から静岡の所要日数を推測することはできません。
私は、来週に書類が揃う前提で契約日を決めるより、申請先へ必要資料と交付の見通しを聞く方を勧めます。本人が取り寄せるか、別の相続人が申請するかも、事情を伝えて確認します。扱いが不明なら、司法書士や弁護士へ相談します。
磐田・袋井の実家売却では、登記担当者へ先に見せる
磐田・袋井の実家を売る準備では、受理証明書を取ることと、売却できる名義を整えることを分けます。証明書が一枚届けば、相続関係と登記の準備がすべて終わるわけではありません。登記簿の名義と家族関係を、担当者と確認します。
今日できるのは、手元の書類の表題、裁判所名、事件番号を一枚に書くことです。提出先、必要部数、原本か写しか、返却の有無も欄にします。分からないところは空欄のまま見せてよく、家族の推測で埋める必要はありません。
原本を誰かへ渡すときは、何を何通預けたかを控えます。個人情報を含むため、不特定の人へ画像を送るのは避けます。私は、担当者が決まってから必要な範囲を共有し、返却先まで揃えるよう案内します。
手続きを本人で進めるか迷う場合は、相続登記を自分で行う場合と司法書士へ頼む場合も参考になります。書類の取得だけを切り離して頼むより、登記までのどこを依頼するかで考える方法です。
まだ放棄するかを判断している段階なら、本記事の証明書取得とは別の手続きです。相続放棄の期間伸長を相談する際の確認を参照し、受理後の書類の話と混同しないでください。
私は、書類を増やす前に提出先を一つ決める
私はこう考えます。遠方のきょうだいと実家の資料を見直すなら、最初に書類の名前を読み上げます。「裁判所から来た紙」ではなく、通知書なのか証明書なのかを確かめます。次に登記担当者へ何を見せるかを決め、原本の移動はその後にします。これは体験談ではなく、確認の行き違いを減らすために私が勧める進め方です。
早めに証明書まで揃える方が楽か、必要になってから請求する方がよいかは、私も迷います。家族の連絡の取りやすさや、提出先の数が違うからです。それでも、「念のため」で一律に取り直す案内はしません。必要性を聞く一往復を先に置きます。
富士ヶ丘サービスでは、介護と不動産を一体で考え、磐田・袋井のご家族が困らない売却の段取りを整理します。売却の結論を今日出す必要はありません。私は、手元の書類を揃え、どの専門家に何を聞くかを決めるところから案内します。個別の登記・相続判断は専門家に確認を。
よくある質問
相続放棄の通知書と証明書|2つの使い分けについて、確認したい疑問を整理しました。
受理通知書があっても、証明書を取り直す必要がありますか?
必ず取り直すとは限りません。通知書の内容と使用目的によって、提出先へ確認します。登記のためなら手元の書類を司法書士等へ見せ、必要な証明書、原本か写しか、部数を聞いてください。通知書が一律に使えないとも、必ず足りるとも断定しません。証明書を取得する場合の条件は、申述を受理した家庭裁判所へ確認します。
相続人の家族なら、誰でも証明書を請求できますか?
家族という関係だけで、本人と同じ申請ができるとは判断しません。東京家庭裁判所は本人以外の申請について、利害関係を示す資料等を別に案内しています。既に申述の有無を照会したかでも資料が分かれます。誰が請求するのか、被相続人との関係は何かを伝え、申請先に資格と必要書類を確認してください。
証明書が届けば、実家をすぐ売却できますか?
受理証明書は、売却準備で必要となる資料の一部です。証明書が届いても、売主となる人や登記名義、他の相続関係の資料まで自動で整うわけではありません。登記担当者へ資料全体を確認してもらい、仲介業者とは売却の予定を別に相談します。証明書の到着だけを基準に契約や引渡しの日を確定せず、個別判断は専門家に確認を。
参考にした公式情報
2026年11月1日確認(2026年11月確認)。出典の更新日と対象時点は資料名に記載しています。
本記事は一般的な情報と筆者の意見です。制度・数値・運用は変わる場合があります。個別の契約、重要事項、建築・税務・登記・相続等の判断は、担当窓口と各分野の専門家に確認を。
