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手付解除の仲介手数料|磐田の売主の負担は

2026年10月31日|カテゴリ:売却・仲介手数料

手付解除と仲介手数料について、解除でもゼロとは限らず、契約と支払額を確認することを示す記事専用表紙。

この記事の要点

Q. 買主が手付解除したら、仲介手数料はゼロになる?

手付解除でも仲介手数料が自動的にゼロになるとは限りません。有効な売買契約の成立による報酬請求の根拠と、支払時期は別です。一方、事情により全額請求が認められない場合もあります。売主の媒介契約書、既払額、解除経緯を照合し、争いがあれば弁護士などの専門家に確認してください。

買主から「手付金を放棄して解除したい」と連絡が来た。家は売れず、次の買主を探す必要がある。そのうえ仲介手数料の請求が残ると、売主には納得しにくい話です。大石浩之(磐田市/不動産業)です。私は、請求書の金額を見る前に、解除の理由と二つの契約を並べて読むことを勧めます。

手付解除でも、仲介手数料が残ることがある

仲介手数料は、売買契約が解除されたという理由だけで、必ずなくなるものではありません。埼玉県の不動産取引に関するFAQは、有効な売買契約の成立によって報酬請求権が発生すると説明しています。報酬請求権とは、仲介の仕事に対する報酬を請求できる根拠です。

参照した県資料は、2025年12月17日の表記がある版です。2025年12月1日現在の法令に基づくとの注記があります。10ページ「媒介報酬と契約の解除」では、仲介業者側に責任がある特別な事情がなく、買主の自己都合で解除する場合を説明しています。2025年に新しい手数料ができたという話ではありません。

私は、契約成立までの仕事にも報酬の根拠があると示す点を、良い点だと考えます。売主から見れば、引渡しまで終わって初めて売却が完了します。ただ、不動産業者は契約までにも調査や条件調整を行います。どの成果に対する報酬なのかを説明すれば、請求の理由を検討できます。

そのうえで、私は「契約したのだから当然です」の一言で説明を終えるべきではないと考えます。家が売れないまま残った売主には、再募集までの負担があります。請求の根拠に加え、解除後に行わなくなった業務や、精算についての合意も示してほしいところです。

不動産適正取引推進機構のQ1は、手付放棄で解除した買主からの相談です。当事者間の事情で解除されても報酬請求権は失われないとする一方、裁判で業務量の軽減などが考慮され、全額請求が認められない場合も説明しています。買主向けの相談を、そのまま売主の支払額の答えにはできません。

したがって、「解除ならゼロ」とも「どんな事情でも満額」とも、ここでは決められません。売主自身が結んだ媒介契約の内容と、解除までの経緯を確認する必要があります。個別の支払義務や減額の可否は、契約書を見た弁護士などの専門家に確認してください。

売主と買主の間の手付金と、売主と仲介業者の間の仲介手数料を別の枠で示した図。確認するのは契約の条項、支払済み額、残額請求の根拠であり、解除だけでゼロや満額とは決めない。
手付金と仲介手数料は相手と契約が異なります。個別の負担額を示す図ではありません。

半額払いは、半額だけの契約とは限らない

仲介手数料を契約時と決済時に分けて払う約定は、支払時期を定めるものです。埼玉県FAQは、こうした受領時期の記載と、売買契約成立による報酬請求権の発生を区別しています。決済とは、残代金の支払いなどを行う取引の最終段階です。

売主が契約時に半額を払っていても、「残りは決済しなかったから必ず不要」とは判断できません。反対に、残額の請求書が届いたことだけで、請求の全内容が適切だと決まるわけでもありません。金額を定めた箇所と、いつ払うと定めた箇所を別々に読みます。

見る書類確認する内容
媒介契約書・報酬の約定売主が合意した報酬額、受領時期、解除時の取扱い
売買契約書手付解除の条項と、ほかの解除条項との違い
請求書・領収書既払額、今回の請求額、支払期限
解除に関する連絡や書面誰が、いつ、どの理由で解除を申し出たか

支払日の整理がまだなら、仲介手数料の支払時期を確認する記事と合わせて、契約書の該当箇所に印を付けてください。今回の記事では、支払時期そのものより、解除後に請求が残るかを扱っています。

私は、請求書に書かれた期限も放置しないよう案内します。疑問がある場合は、期限前に確認中であることと質問を伝えます。説明を求めることと、支払期限が変更されたことは別です。延期や精算について話がまとまったら、その内容を双方で確認できる形に残します。

売主の負担は、手付金と別の表で考える

手付金は売主と買主の間のお金、仲介手数料は依頼者と仲介業者の間のお金です。買主の手付解除の連絡を受けた売主は、二つを同じ精算として処理せず、それぞれの契約と金額を確認します。手付金があるから仲介手数料も問題ない、とは限りません。

以下は家計整理のための仮定です。報酬総額を66万円、既払額を33万円、残額請求を33万円と置きます。実際の相場や法定額を示す例ではありません。この場合、追加請求が33万円でも、全額を負担するなら仲介への支出合計は66万円です。残額だけを見ていると、すでに出ていったお金が計算から消えます。

仮定の項目金額家計での位置付け
合意した報酬総額66万円確認の出発点
支払済み33万円すでに出たお金
今回の残額請求33万円これから確認する支出

私は、この表の隣に手付金の受領額と精算予定を別欄で書きます。ただし、受領した金額をすぐ自由に使えるお金として扱うのは避けたいところです。解除が有効か、返すお金があるか、別の精算があるかを確認してから、手元に残る額を考えます。税務上の扱いは税理士へ確認します。

手付解除を申し出られても、期限や履行の状況によって判断が必要です。手付解除の期限と確認事項で書類を整理し、解除の成立そのものは専門家に確認してください。本記事は、今回の解除が有効であると判定するものではありません。

私にも迷うところがあります。売主の出費を抑えたい一方、契約までに済ませた仕事をなかったことにはできません。だからこそ、どちらかの気持ちだけで金額を決めず、契約と仕事の内容を並べる必要があると考えます。納得できる説明と、法的な支払義務の判断も分けて扱います。

請求を受けたら、契約と業務の説明を求める

手付解除後の仲介手数料を確かめるときは、請求の根拠となる契約条項と計算の説明を求めます。売主が確認したいのは、報酬総額、既払額、残額、解除後の精算についての取扱いです。一般論だけでなく、自分の契約書のどこに対応するかを示してもらいます。

私はこう考えます。相談を受ける場面を想定するなら、机には請求書だけでなく、媒介契約書と売買契約書を置きます。赤字で相手を責める文章を書くより、分からない金額に印を付けます。「残り33万円は何の約定によるものか」「行わなくなった業務は何か」と、答えを確かめられる質問に変えます。これは実際の相談記録ではなく、私が勧める整理の仕方です。

仲介業者との説明で疑問が解けない場合は、契約書とやり取りの記録をそろえて弁護士へ相談します。裁判で全額請求が認められない場合があるという情報は、自分で一定割合を差し引いてよいという意味ではありません。減額率を決めつけたり、支払いを一方的に止めたりする前に、個別事情を確認します。

解除理由も言葉を省略しないでください。「白紙になった」という説明だけでは、手付解除なのか、融資が成立しない場合の特約による解除なのかが分かりません。ローン特約と仲介手数料の返還は別の記事で整理しています。今回の契約にどの条項が適用されるかを先に確かめます。

磐田の売主が今日そろえる資料

磐田の家の売買で手付解除の連絡を受けたら、今日の作業は媒介契約書、売買契約書、領収書、解除の連絡を一か所へ集めることです。書類が見当たらなければ、仲介業者に写しを求めます。電話で聞いた内容は、日付と担当者名を付けて記録します。

私は、まず「総額・既払額・残額」の三つを紙に書くよう案内します。そのうえで、解除時の精算と請求の根拠を質問します。介護施設の運営から不動産事業を始めた富士ヶ丘サービスのような会社でも、家族の資金予定と不動産の段取りを分けて整理できます。法的な争いの結論は、弁護士などの専門家に確認を。

よくある質問

手付解除後の仲介手数料について、確認の順序を整理します。個別判断は契約書と解除経緯によって異なります。

手付解除なら仲介手数料は返してもらえますか?

手付解除という理由だけで、支払済みの仲介手数料が必ず返るとはいえません。有効な契約成立による報酬の根拠と、解除後の精算を確認します。媒介契約書、領収書、解除の連絡をそろえ、業者に説明を求めてください。返還や減額の可否は個別事情によるため、争いがあれば弁護士などの専門家に確認します。

契約時に半額払ったので、残りは不要ですか?

半額ずつ払う約定は支払時期を定めたものです。残代金決済がなかったことだけで、残りの報酬が必ず不要とは判断できません。合意した総額、既払額、残額請求の根拠となる条項を照合します。請求書の期限も確認し、不明点を業者に伝え、個別の支払義務は契約書を持って弁護士などの専門家に相談してください。

買主が解除したのに、売主にも負担が残りますか?

売主と買主の間の手付金の精算と、売主が仲介業者と結んだ報酬の約定は別です。買主から解除を申し出られたことだけで、売主の仲介手数料が消えるとは限りません。解除の理由、媒介契約、業務内容を確かめます。買主向けの相談事例だけで売主の負担額を決めず、個別の請求は専門家に確認してください。

執筆:大石浩之(宅地建物取引士・代表取締役)

著者・大石浩之、磐田市の不動産業・宅地建物取引士の顔写真。

大石浩之|磐田市|不動産業・宅地建物取引士

富士ヶ丘サービス株式会社。磐田・袋井で介護と不動産を一体で相談し、家族が困らない段取りを考えます。

著者プロフィール

売ると決める前の資料整理から

実家カルテや実家じまい相談室で、名義と今後の段取りを整理できます。

富士ヶ丘サービス株式会社|0538-31-3308

参考にした公式情報

2026年10月31日確認(2026年10月確認)。県資料の基準日は2025年12月1日、版の表記は2025年12月17日です。

本記事は一般的な情報整理です。制度・数値・運用は変わる場合があります。契約の解除、報酬請求、返還・減額の個別判断は弁護士などの専門家に確認を。重要事項・税務・登記の個別判断も、それぞれの専門家に確認してください。