リ・バース60の相続|実家を残す条件は
公開:2026年11月2日

この記事の要点
Q. 親がリ・バース60を使っていると、相続した実家は必ず売るの?
必ず売るとは限りません。住宅金融支援機構は、契約者の死亡時に相続人が元金を一括返済する方法と、担保物件の売却代金で返す方法を案内しています。ノンリコース型でも家を無条件に残せるわけではありません。契約と返済額を金融機関へ、相続や税務は専門家へ確認します。
大石浩之(磐田市/不動産業)です。親が借りていたお金と、実家の名義は切り離して考えられません。ただ、「高齢者向けの住宅ローンだから死亡時に終わる」と受け止めると、返済の段取りが抜けます。家を残したい気持ちがあるなら、まず契約の名前を確認します。
本記事が扱うのは住宅金融支援機構の「リ・バース60」です。一般のリバースモーゲージ全商品に、同じ条件が当てはまるという話ではありません。2026年11月2日に確認した公式案内を使い、死亡後の元金返済に絞って説明します。
リ・バース60は、死亡後の元金返済を先に確かめる
リ・バース60は、毎月の支払いを利息のみとし、元金は契約者が亡くなったときに返す仕組みです。住宅金融支援機構は、相続人の一括返済か、担保物件の売却による返済を案内しています。連帯債務の場合は、主債務者と連帯債務者がともに亡くなったときと説明しています。
元金とは、借りたお金の本体です。利息を毎月払っていることと、元金が返済されていることは別です。契約者の死亡後に実家を残す相談では、住宅の査定額だけでなく、金融機関が示す返済額を揃える必要があります。
公式案内は、利用条件や金利などが金融機関ごとに異なる場合も示しています。借入額の記憶だけで、今日必要な金額を決めません。契約書、金融機関名、借入名義、担保の範囲を確認し、相続後の連絡窓口と返済までの進め方を聞きます。
不動産の権利の記録を読む入口は、抵当権と残債を確認する記事で整理しています。ただし、登記簿に書かれた金額を、そのまま現在の返済額として扱いません。売買に向けた抹消手続きは、金融機関と司法書士へ確認します。
実家を残す道と、売って返す道を分ける
住宅金融支援機構の公式ページは、相続人が一括返済する場合は自宅を残せると説明しています。担保物件を売って返す場合は、その自宅を残すことはできません。家を引き継ぐ希望と、返済資金の用意を一緒に考える必要があります。
| 元金の返済方法 | 実家の扱い |
|---|---|
| 相続人が一括返済 | 自宅を残す方法。必要額と資金の準備を確認 |
| 担保物件を売却して返済 | 自宅は残せない。売却条件と返済を調整 |
私は、この二つの道が示されている点を良いと考えます。契約者が亡くなったら即座に売るしかない、と家族が思い込まずに済みます。実家を残す可能性を検討するための入口があるからです。
その上で、「残せる」という一語だけで説明を終えたくありません。誰がいくら用意するのか、家を誰が取得するのか、返済後に維持できるのかが残ります。制度の選択肢があることと、その家族が実行できることは別です。
借換えを検討する場合も、利用できると先に見込んで契約を進めません。金融機関の審査や条件の確認が必要です。私は、確定していない借入予定を、準備済みの現金と同じ欄に書かないよう案内したいと考えます。
約99%が選ぶ型でも、残債と税は別に確認する
住宅金融支援機構は、2025年度申込件数の約99%がノンリコース型と案内しています。ノンリコース型とは、担保物件を売って返した後に不足が残っても、相続人がその残債務を返す必要がない型です。リコース型では、残った債務の返済が必要です。
約99%という数字は、自分の親の契約を判定する数字ではありません。利用者の多数が選んでいても、手元の契約が同じとは限りません。契約書の商品名と型を確認し、分からない記載は金融機関に説明を求めます。
意外に見落としやすいのは、返済不要の残債務が税務上も何もないとは限らないことです。公式案内には、債務免除益が一時所得となり、所得税などが課税される可能性が示されています。返さなくてよい金額と、税金がかからない金額を同じ意味にしません。
私は、売却後に追加の元金負担を抑えられる仕組みを評価します。ただ、税の確認を抜いたまま「家族の負担はゼロ」と言う案内はしません。課税の有無や金額は相続人の事情を含む個別判断です。税理士または税務署へ確認してください。
また、ノンリコース型は、返済せず家を持ち続けられるという意味ではありません。公式説明は、担保物件の売却代金で返した後の不足を扱っています。家を残す場合の資金計画と、売った場合の不足額を分けて考えます。
磐田・袋井の実家は、査定と返済額を同じ日付で並べる
磐田・袋井でリ・バース60を利用した実家を整理するなら、私は金融機関への確認と不動産の調査を並行させる案内を考えます。査定額が出るまで金融機関へ連絡しない、という順番にはしません。返済の条件が分からないと売り方も決められないからです。
不動産の側では、土地建物の範囲、名義、道路、境界、建物の状態を確かめます。家族が「実家」と呼ぶ範囲と、担保に入っている物件が一致するかも資料で照合します。住所だけで別の土地を推測せず、登記書類の地番や家屋番号まで確認します。
金額は、査定額、売却に伴う費用、金融機関に確認した返済額を分けます。仲介手数料や測量などを全部ゼロと仮定して、差額を家族の使えるお金と決めません。費用は見積りと確定額を区別し、未確認の項目はそのまま残します。
資金整理には売却を手取りで考える方法も使えます。ただし査定は売却価格の保証ではありません。金融機関へ示す数字には、査定日と前提、費用の範囲を添えるのが私の勧めです。
売って借りて住み続けるリースバックとは、契約の仕組みが違います。リースバックと老後資金の比較記事を読む場合も、親の利用している商品の確認を先にします。言葉が似ているだけで、死亡後の扱いを読み替えないでください。
相続人が複数いる場合は、家を取得したい人と返済資金を出す人が同じとは限りません。私は、家族の希望を聞く段階と、法的な取り分を決める段階を分けたいと考えます。不動産の査定を受けたことだけで、その家族に処分の権限があると判断しません。遺言や相続関係の確認は専門家と進めます。
売却を選ぶ場合も、査定額で必ず売れるとして返済の約束を先に作りません。私は、売出しの条件、費用の見積り、買主との契約、入金予定を順に固めます。想定した売却時期が動いたら、金融機関へ何を連絡する必要があるかも確認します。家族の希望だけで期限を延ばせるとは考えないことです。
親が生前に使っていた口座の残高だけで返済資金を見積もらないことも、私の勧めです。相続財産を誰がどう使えるかは別の確認が必要で、専門家への相談事項として残します。
私は、売る判断の前に家族の希望と返済資料を置く
私はこう考えます。家族で実家の行方を話すときは、左に残したい理由、右に金融機関へ聞く事項を書きます。理由の欄を数字で消すのではなく、返済額と用意できる資金を別紙で揃えます。資料が足りない日は売る結論を出さず、次に誰が何を聞くかだけ決めます。これは相談事例の再現ではなく、私の提案です。
実家を残したい気持ちと、返済の期限をどう両立させるかは私も迷います。検討を急がせたくありませんが、何もせず置いてよいとも言えません。だから、金融機関へ期限と必要資料を聞くことを、家の処分を決めることより先に置きます。
今日できる確認は、契約書の「リコース」「ノンリコース」の記載を探すことです。見つからなければ、そのまま金融機関へ質問します。富士ヶ丘サービスでは、磐田・袋井で介護と不動産の両面から家族の段取りを整理します。重要事項・登記・相続・税務の個別判断は専門家に確認を。
よくある質問
リ・バース60の相続|実家を残す条件はについて、確認したい疑問を整理しました。
ノンリコース型なら、実家を売らずに残せますか?
ノンリコース型は、担保物件を売って返済した後の不足額について、相続人の返済を不要とする型です。返済せずに自宅を持ち続けられるという意味ではありません。自宅を残したい場合は、相続人による元金の一括返済を検討します。必要額、資金の用意、手続きの期限は取扱金融機関へ具体的に確認してください。
親の契約も、約99%に含まれていると考えてよいですか?
約99%は住宅金融支援機構が示す2025年度の申込件数に占める割合です。個々の契約がノンリコース型かどうかを示す数字ではありません。親の契約書を確認し、分からない場合は取扱金融機関へ問い合わせます。借入時期や商品名、借入名義も合わせて伝え、現在の返済額と必要な手続きを確認してください。
売却後の不足額を返さなくてよいなら、税金もありませんか?
返済不要であることと、税金がかからないことは別です。住宅金融支援機構は、ノンリコース型で返済不要となる残債務分について、債務免除益による所得税等の課税の可能性を案内しています。課税の有無や金額を家族だけで決めず、金融機関の返済資料を揃えて、税理士または税務署に個別確認してください。
売ると決める前の資料整理から
実家カルテ・実家じまい相談室・相続はじめ相談室で、今後の段取りを整理できます。
相談・調査・査定の申込みには、物件所在地を番地・地番までご記入ください。不明な場合は固定資産税の課税明細書や登記書類で確認してください。
富士ヶ丘サービス株式会社|0538-31-3308
参考にした公式情報
2026年11月2日確認(2026年11月確認)。資料の更新日と確認日は区別しています。
本記事は一般的な情報と筆者の意見です。制度・数値・運用は変わる場合があります。個別の契約、重要事項、税務・登記・相続の判断は、担当窓口と各分野の専門家に確認を。
