不動産の予告広告|売主が知る3つの制限
|カテゴリ:売却実務・広告

予告広告は、価格未定なら使える万能な広告ではない
首都圏不動産公正取引協議会の公式相談事例は、予告広告を、価格や賃料が未定で直ちに取引できない物件について行う広告と説明しています。対象は販売戸数等が2以上の物件です。本広告に先立って取引開始時期を知らせる仕組みであり、一つの中古住宅を価格未定で売る広告へ当然に使えるものではありません。
本広告は、必要な取引条件を表示して申込みを勧誘する広告です。予告広告では、その本広告を行う前提で、一部の必要表示を省略できる扱いがあります。情報が足りないまま契約するための仕組みではなく、価格等が決まる前から物件内容を検討する時間を用意する考え方です。
私は、大石浩之(磐田市/不動産業)として、土地を分ける話と広告を始める話を一度に進めないと考えます。何区画にするか、誰が売主となるか、必要な確認は何かを先に整理します。家族の間で案が出た段階と、取引を始められる段階は同じではありません。
土地の形や分け方の検討は、実家の土地を分筆して売る場合の整理を参照できます。分筆とは土地を登記上で分ける手続きです。分筆を検討したことだけで、予告広告の利用条件や売却に必要な手続きまで満たしたとは扱いません。
制限1:本広告前の契約の申込みに応じない
首都圏不動産公正取引協議会は、予告広告を行った後、本広告前に売買契約等を行うことはできないと説明しています。本広告を行わずに販売することは、必要な表示事項の規定に違反する扱いです。価格未定と表示したまま、来場した人だけに条件を伝えて販売する順序にはしません。
予告広告の良い点は、物件の内容を前もって知り、検討する時間を確保できることです。売主側も、販売予定時期を含めた情報を整理できます。ただ、買主が十分な条件を見られる本広告を飛ばせば、その良さは損なわれます。先に見た人だけを急がせる広告へ変えないことが前提です。
私が注文したいのは、『気になる人が来たら、その場で決めればよい』という進め方です。持ち主が広告の細かな文言を知らなくても、広告案を出す会社へ、本広告はいつ、どこに出すかを聞けます。販売開始日だけでなく、その前に何を公表するかを確認するのが私の考えです。
仲介会社の説明を聞く際は、販売図面を売主が読むときの確認事項も使えます。広告に載る数字や条件が、売主の考えている内容と一致するかを読みます。自分の土地だから何を書いてもよい、というものではありません。
制限2:特別な事前予約でも受け付けない
予告広告には、本広告を行い取引を開始するまで、契約又は予約の申込みに一切応じない旨を表示する必要があります。首都圏不動産公正取引協議会は、会員限定などの名目でも、本広告前に事実上の販売を始めることはできないと説明しています。呼び方だけを変えても、取引の実態を分けて考えます。
私は、家族から『知り合いが先に欲しいと言っている』と相談する想定なら、その話と予告広告の販売手順を分けて確認したいと考えます。個別の交渉がすべて同じ扱いとは断定しません。ただ、予告広告を出す計画の中で、特別枠を先に約束する説明は、そのまま進めず確認が要ります。
広告会社や仲介会社へは、『予約という名称ではないから大丈夫か』より、『本広告前に、買える権利や優先扱いを与えることにならないか』と聞きます。持ち主だけで解釈を決めず、表示規約を扱う相談窓口や専門家へ、広告案と予定する対応を具体的に示します。
私にも迷いがあります。反応を知ってから価格を考えたい気持ちは理解できます。一方で、購入希望者へ条件が定まらないまま期待だけを持たせれば、後で説明が難しくなります。反響を知ることと、予約を約束することは分ける。私はそこを曖昧にしないで案内したいのです。
制限3:申込順位の確保につながる措置をしない
首都圏不動産公正取引協議会は、本広告前に申込みの順位を確保する措置を講じない旨も必要表示としています。契約書を書かなければ何でもできるというルールではありません。予告広告の段階で、来場順などを購入の優先順位として扱うことにつながらないかを確認します。
私なら、広告案と併せて、問い合わせを受けたときの返答文を用意します。販売予定時期と、本広告を確認する方法を伝え、予約や順位を約束しない表現にします。家族が直接電話を受ける場合も、仲介会社と違う説明をしないために、連絡先と回答の担当を決めます。
本広告の方法について、同協議会は、予告広告と同一の媒体又はインターネット広告で行う必要があると説明しています。2022年9月1日施行の表示規約の案内も確認しました。予告広告のあらゆる制限が2022年に新設されたという意味ではありません。2026年の新制度として紹介もしません。
既に価格を決めて販売した区画と、まだ価格未定の区画が混ざる場合にも注意します。公式相談事例は、既に価格が確定した販売済みの期の残住戸を、次の期の予告広告に含められないと説明しています。売れ残ったから一度価格未定へ戻せる、という理解にはしないでください。
磐田・袋井で土地を分けて売る前に聞くこと
磐田・袋井の実家の土地を複数区画で売る案は、広告の表示だけで判断できません。測量・道路・分筆等の条件と、売主の売却行為の内容を整理します。反復継続する売却や事業としての取引に当たるかは、個別の事実関係を専門家へ示して確認する範囲です。
関連する論点は、相続した土地の分割売却と宅建業の免許で扱っています。私は、広告を先に出してからその問題を考える順番にはしません。広告案に『対象区画』『価格の決定予定』『本広告の方法』『問い合わせ対応』の四欄を作るところから始めたいと考えます。
富士ヶ丘サービスでは、介護と不動産を一体で相談し、家族が困らない売却の段取りを整理します。今日、販売を始める必要はありません。価格未定の広告を使う理由と、使える条件を先に確かめます。広告、開発・建築、税務・登記・相続の個別判断は各分野の専門家に確認を。
よくある質問
一般的な仕組みと、ご自身の契約や手続きを分けて確認してください。
- 実家1軒を価格未定で出せば予告広告になりますか?
- 価格未定と書くだけで予告広告になるわけではありません。公式相談事例は、価格等が未定で直ちに取引できず、販売戸数等が2以上の物件を対象に説明しています。一つの中古住宅の売却へ当然に使えると考えず、対象と表示事項を仲介会社等に確認してください。広告を始める前に必要な許可等の確認も別に行います。
- 契約を結ばず、予約だけなら受けられますか?
- 予告広告では、本広告を行って取引を開始するまで、契約だけでなく予約の申込みにも応じられません。申込順位の確保につながる措置もしない旨の表示が必要です。会員限定や事前登録など呼び方を変えればよいとは判断せず、実際に何を約束するかを広告案と併せて確認してください。
- 本広告は予告広告と同じ紙面へ出す必要がありますか?
- 同協議会の公式説明では、予告広告と同一の媒体又はインターネット広告のいずれかで本広告を行う方法が示されています。本広告を省いて販売してよいという意味ではありません。どの物件の条件を、いつ、どこで確認できるかを明示し、実際の広告計画について仲介会社や表示規約の相談窓口へ確認します。
売ると決める前の資料整理から
実家カルテで名義・道路・境界を整理し、実家じまい相談室で次の段取りを確認できます。相続の資料は相続はじめ相談室もご利用ください。
ご相談には物件所在地を番地・地番までご用意ください。不明な方は固定資産税の課税明細書や登記書類で確認してください。
富士ヶ丘サービス株式会社|0538-31-3308
参考にした公式情報
2026年11月8日確認(2026年11月確認)。公表日・更新日と今回の確認日は区別しています。
- 首都圏不動産公正取引協議会「予告広告・シリーズ広告」:質問1:価格未定で販売戸数等が2以上の対象。質問2・3:本広告前の契約・予約・順位確保の禁止と本広告の方法。
- 首都圏不動産公正取引協議会「新表示規約施行の告知」:2022年9月1日付。新表示規約の施行日。予告広告のすべての制限がこの日に新設されたという意味ではない。
本記事は2026年11月8日に確認した一般的な情報です。制度・様式・受付条件・数値は変わる場合があります。個別の契約、税務・登記・相続の判断は、担当窓口と各分野の専門家に確認してください。
