不動産売却と予定納税|11月の通知をどう読む
公開:2026年11月1日

この記事の要点
Q. 家を売って税金を払ったのに、11月も予定納税があるの?
不動産の売却益は、予定納税の基準額へそのまま加えるものではありません。国税庁は分離課税の所得や譲渡所得等を除外する計算を案内しています。ただし他の所得などにより予定納税が必要な場合があります。11月の支払いは通知の期別額を確認し、個別の税額判断は税理士または税務署へ確認を。
大石浩之(磐田市/不動産業)です。家を売った後のお金を考えるとき、手取り額だけを見ても、その後の支払い予定までは分かりません。私は、所得税の予定納税、住民税、保険料を別の欄へ書くようにしたいと考えます。
2026年11月1日は、予定納税の第2期に入る日です。本記事の「11月の通知を読む」は、手元の通知を納付期に読み直す意味です。国税庁の案内では、通常、予定納税額はその年の6月15日までに通知されます。11月に初めて通知される制度という意味ではありません。
予定納税は、売却税の追加請求とは限らない
予定納税は、その年の所得税及び復興特別所得税の一部を、あらかじめ納める仕組みです。国税庁「No.2040 予定納税」は、予定納税基準額が15万円以上の方を対象と案内しています。2026年6月1日現在の法令等に基づくページを、11月1日に確認しました。
予定納税基準額とは、原則として前年分の申告納税額などから計算する金額です。前年の収入額そのものでも、不動産の売却代金でもありません。国税庁は、その年の5月15日現在で確定している前年分の所得金額や税額等を使うと説明しています。
納めた予定納税額は、翌年の確定申告で計算した税額から差し引きます。年の途中で納めた分を含めて、過不足を精算する扱いです。「前にも払ったのに、同じ売却へ二重に税金をかけられた」と、通知だけを見て判断しないでください。
私は、支払いを分けられる仕組み自体には良さがあると考えます。一度の大きな納付ではなく、前もって資金を用意する見通しを持てるからです。既に納めた額を申告で精算する点まで分かれば、家計表にも置きやすくなります。
ただ、通知に書かれた基準額と、今月の支払いを混同すると、必要以上に資金を取り分けることになります。私は、金額の説明には「何年分で、何の金額か」を添えてほしいと考えます。家を売った直後ほど、税目と対象年を分ける案内が必要です。
売却益は、予定納税基準額へそのまま移さない
国税庁は、前年分の所得に分離課税の所得や譲渡所得等が含まれる場合、除外所得がなかったものとして予定納税基準額を計算すると説明しています。分離課税の上場株式等の配当所得等は除くなど、案内には区分もあります。不動産売却益を単純に前年の数字へ足す計算ではありません。
土地や建物を売って生じる所得は、売却代金全額とは区別します。「家が2000万円で売れたから、その数字で予定納税が決まる」という読み方はしません。売買契約書の代金と、確定申告書に書いた所得や税額は、違う種類の数字です。
意外に感じるかもしれませんが、売却時に納めた所得税が大きかったことだけでは、翌年の予定納税の必要性は決まりません。一方、売却益を除く扱いがあるから、すべての売主が対象外になるわけでもありません。他の所得や申告内容の確認が残ります。
私は、通知を受け取った方へ「売却益は除くはずだから払わなくていい」とは案内しません。通知が届いた理由を、申告書の控えと一緒に税務署か税理士へ確かめるよう勧めます。不動産業者が、売買代金だけから税務上の結論を出す範囲ではありません。
控えを探すところで止まったら、不動産売却の確定申告で保存する控えと記録を参照してください。売却の資料だけでなく、実際に提出した申告内容と提出の記録を揃えると、専門家への質問が具体的になります。
11月の支払いは、通知書の基準額と期別額を分けて読む
予定納税は、原則として基準額の3分の1ずつを、第1期と第2期に納めます。国税庁の案内では、第2期の納期は11月1日から11月30日です。特別農業所得者の扱いや期限延長のある場合は別なので、実際の通知内容を確かめます。
仮に、予定納税基準額が30万円で、通常の3分の1ずつの計算が適用されるとします。この仮例の第2期分は10万円です。30万円全額を11月の支払いとして家計表に置くわけではありません。これは制度を読むための計算例で、特定の売主の税額ではありません。
| 通知で見る欄 | 仮例 | 家計表での扱い |
|---|---|---|
| 予定納税基準額 | 30万円 | 期別額を計算する基になる金額 |
| 第1期分 | 10万円 | 納付済みか、記録を照合する |
| 第2期分 | 10万円 | 11月の支払予定として確認する |
通知を紙で受け取ったか、e-Taxで確認するかも整理します。国税庁は、書面またはe-Taxによる通知と案内しています。家族が紙の封筒だけを探しても見つからない場合には、申告を担当した人へ通知の確認方法を聞きます。
支払い方法も、通知額と一緒に確認します。既に口座から引き落とされる予定なのか、自分で納付するのかを曖昧にすると、二重の手配や残高不足につながります。私は、期別額、期限、方法、確認した人の四つを一行にしておく案内を勧めます。
2026年の収入が減った場合でも、通知を放置して自分で額を下げる方法は取りません。国税庁のページには、予定納税額の減額申請手続への案内があります。利用できる条件と提出期限を税務署等へ確認し、正式な手続きとして相談してください。
磐田・袋井の売主は、税金と保険料を別の欄にする
磐田・袋井で実家を売った後の家計整理では、所得税の予定納税と、住民税や健康保険料を同じ数字として扱わないようにします。予定納税で所得を除外する説明を、別の税金や保険料へそのまま当てはめることはできません。
国税庁のNo.2040が扱うのは、所得税の予定納税です。別の通知が気になるときは、その通知を出した窓口へ確認します。売却後の保険料を確認する際の考え方も、予定納税とは分けて読んでください。
私は、売却代金の入金表と、納付の予定表を分けるとよいと考えます。入金表には売買代金や精算金、支出表には仲介手数料などを置きます。税金の予定表は、何年分か、どの窓口が確認した額かまで書いて、確定した金額と概算を分けます。
今日できる確認は、手元の通知の表題と対象年、第2期分の額を写すことです。通帳や申告書の控えも同じ場所へ揃えます。分からない計算を家族で推測するより、資料を揃えて税理士へ一つずつ聞く方が、質問の往復を減らせます。
売却価格から使えるお金を整理する場合は、不動産売却を手取りで考える方法も参考になります。今回の予定納税額を、根拠なくもう一度売却費用へ加えないことも、家計の見通しを守るための確認です。
私は、納付額を推測する前に通知と申告書を並べる
私はこう考えます。家族で売却後のお金を確認するなら、通知と申告書の控えを並べ、売却代金、所得、税額を別の色で囲みます。基準額の横には「今月の支払額ではない」とメモします。分からない欄を消したり埋めたりせず、そのまま税理士へ持っていきます。これは実際の相談の再現ではなく、私が勧める資料整理の方法です。
家族がすぐに使える金額をどこまで先に示すかは、私も迷います。税額が確定する前に、施設費や住み替え費用の相談が進むことも想定されるからです。それでも、分からない税金をゼロとして手取りを大きく見せません。確認済みと未確認を分けて案内します。
富士ヶ丘サービスは、磐田・袋井で介護と不動産の相談を一体で受け、家族が困らない売却の段取りを考えます。私は売買の費用と入金予定を整理し、税務の判断は税理士等につなぎます。11月の支払いを確かめることと、次の不動産を売る判断は別です。個別の税額と申告は専門家に確認を。
よくある質問
不動産売却と予定納税|11月の通知をどう読むについて、確認したい疑問を整理しました。
家を売って所得税を払ったら、翌年も予定納税が必要ですか?
売却時に納めた所得税の大きさだけでは決まりません。国税庁は、前年の所得に分離課税の所得や譲渡所得等がある場合、除外所得がなかったものとして予定納税基準額を計算する扱いを説明しています。他の所得などにより対象になる場合もあるため、実際の通知と申告書の控えを揃え、税理士または税務署へ確認してください。
通知の予定納税基準額を、11月に全額払うのですか?
通常の計算では基準額の3分の1ずつを第1期、第2期に納めます。基準額30万円なら第2期10万円という仮例になりますが、実際には通知の期別額を確認してください。特別農業所得者などは扱いが異なります。基準額と今月の納付額を同じ欄に書かず、納付方法と期限も合わせて照合するのが私の勧めです。
2026年の収入が減ったので、通知を無視してもよいですか?
収入が減っていても、通知を無視したり、自分で納付額を減らしたりはしません。国税庁は予定納税額の減額申請手続を案内しています。適用条件、必要な見積り、提出期限を税務署か税理士へ確認してください。売却益がないことだけで結論を出さず、他の所得と控除も含めて相談し、実際の納付は確認した内容に従います。
参考にした公式情報
2026年11月1日確認(2026年11月確認)。出典の更新日と対象時点は資料名に記載しています。
本記事は一般的な情報と筆者の意見です。制度・数値・運用は変わる場合があります。個別の契約、重要事項、建築・税務・登記・相続等の判断は、担当窓口と各分野の専門家に確認を。
